関連用語の解説等

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3月11日に発生した東日本大震災により、東北地方を中心として甚大な被害が発生しています。被災者の皆様方におかれましては心よりお見舞い申し上げます。

さて、余震や火災、停電、物流ルートの麻痺による必要物資の逼迫など数々の困難を抱えられていることと思いますが、現在最も懸念されるのが原子力発電所からの放射能漏れです。
残念なことに放射能漏れは拡大しつつあり、これまでの福島第一原発から半径20kmの退避に加え、30km以内の住民に対する屋内退避の指示が本日発令されました。

放射線被爆に対する危機が高まっている中で、インターネット上でヨウ素に関する誤まった情報が乱れ飛んでいるようですので、整理したいと思います。

原子炉から漏出が懸念される放射性物質としては、ヨウ素、キセノン、クリプトン等があります。この中で、放射性ヨウ素(131I⇒天然に存在する放射性ではない安定ヨウ素は、原子量127で、127Iと記され、原子炉などで核分裂によって生成する放射性ヨウ素は原子量131で131Iと記されます)は、放出される割合の最も高い放射性物質であり、気化して大気中に広範囲に拡散しやすい上、呼吸や飲食により体内に吸収されやすいため、内部被曝を起こす物質として注意を要する物質です。

放射性ヨウ素が体内に吸収されると、甲状腺ホルモンの材料として利用され、甲状腺に蓄積します。そして、甲状腺付近で放射線を照射し続けることになり、その結果甲状腺がんなどを誘発します。この放射性ヨウ素による甲状腺障害を防ぐためには、予め安定ヨウ素を摂取し放射性ヨウ素が沈着するのを防ぐことが有効とされています。

この安定ヨウ素を摂取する方法として、コンブ等の海藻類やうがい薬などがネット上では勧められているようなのですが、これは間違っています。

海藻類やうがい薬に含まれるヨウ素では必ずしも有効量のヨウ素が摂取できるとは限らず、うがい薬には飲用に不適な有害物質も含まれています。また、「第65回ヨウ素のはなし」でもお知らせしましたように、日常的にヨウ素を多量に摂取することは、人体にとって有害となる恐れもあります。

ヨウ素が有効に働くには、摂取するタイミングと量が重要ですので、医師の指導の基にヨウ素製剤を服用すべきです。詳しくは、以下の参考資料をご参照ください。

参考資料1:「ヨウ素を含む消毒剤などを飲んではいけません
参考資料2:「安定ヨウ素剤予防服用の考え方と実際
参考資料3:「茨城県薬剤師会薬事情報
参考資料4:「原子力事故時におけるヨウ素剤予防投与の実施体制の概要

一刻も早くこの大災害が収束することを願っています。


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昨年、「ホメオパシー」という民間療法を過信した助産師の誤まった指導により、乳児が死亡するという痛ましい事件が発生しました。この事件をきっかけに、ホメオパシーの存在意義について議論が今とても活発化しています。今回は、ホメオパシーについて考えてみたいと思います。

ホメオパシーとは18世紀末ドイツで始まった療法で、病気と似た症状を起こす植物や鉱物を何度も水で薄めて攪拌し、その水を砂糖玉にしみこませた錠剤(レ メディー)として患者に投与し、自然治癒力を引き出して病気を治すというものです。ホメオパシーの最大の特徴であり、レメディー作製の過程で行われる希釈作業において、その希釈倍率は、多くの場合10の60乗にも達するそうです。この希釈倍率は、科学的な観点から見ると元の有効成分は希釈によってほぼ完全に失われる程のとんでもない倍率です。ホメオパシーの信奉者らは、「元の物質は水にほとんど残っていなくても、水が記憶している」と反論しているようですが、理論的には破綻していて、もはや一種の宗教としか言いようのない・・


この続きは、拙著「健康食品考」に収録させていただきました。

世間の耳目を集めた政府の事業仕分けも11月27日に全ての日程を終えました。様々な国家予算のムダがあぶりだされる中で、スパコン開発予算に対する扱いについてはノーベル賞学者まで登場しての大騒ぎに発展しました。今回は、この問題について「科学原理主義」という観点から考えてみたいと思います。

「科学原理主義」はフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』においては、「科学主義」という用語で掲載されています。「科学主義」以外にも「科学万能主義」や「科学教 」などと呼ばれることもあるようです。要は(現時点の)科学が絶対的真実だと過信して過剰に影響力を行使しようとする傲慢な態度です。天動説・地動説の例を持ち出すまでもなく、科学は進歩の歴史でもあり、以前は真実だと思われていた学説が後にひっくり返ることはよくあることです。科学の限界を認知しないまま科学を振りかざして物事を強引に推し進めようとする態度は慎むべきではないかと思います。

当ブログでは、その狂信ぶりを表現するために敢えて「科学主義」ではなく「科学原理主義」と呼ばせてもらいますが、この科学原理主義は、エリート科学者の陥りがちな全能感からくる傲慢さに起因しているのではないかと思います。今回、ノーベル賞学者野依氏が事業仕分けの結論について「歴史という名の法廷に立つ覚悟があるのか」と厳しく批判しました。しかし、この“迷言”こそ、まさに科学原理主義者的発言ではないかと感じました。

科学技術の発展が国益に貢献することは否定しませんが、科学技術の発展のためだからという理由だけで無制限に予算をつぎ込むというのであれば、国民を大量に餓死させてまで核開発を行っている北朝鮮と何ら変わるところがありません。他予算とのバランスや優先順位、費用対効果も十分検討されるべきです。

野依氏は、科学技術に関する費用はコストではなく投資だという主旨の発言もされていたようですが、投資であるというのなら、なおさらスパコン開発につぎ込んだ費用に見合うだけの成果が得られるのかという具体的な説明をまずすべきではないでしょうか。スパコン開発に投じられる莫大な予算は、国民の貴重な税金から賄われるものです。どうも今回のスパコン開発予算の是非については、どのような効果が得られるのかという十分な説明がなされないままに「科学技術予算を削るのは絶対にけしからん」という科学原理主義者の主張が一人歩きしているように感じられます。野依氏が批判すべき対象は、仕分け人ではなく、国民にスパコン開発のメリットを十分に説明することのできなかった官僚に向けられるべきでものではなかったかと思います。

今回のスパコン問題に限らず、いたる所で科学原理主義者の独善的な態度はよく見かけることがあります。例えば、狂牛病の全頭検査廃止の議論にしてもそうです。科学原理主義者達は、一方的に全頭検査は科学的に意味がないから廃止せよと声高に叫ぶばかりですが、全頭検査がパニックの沈静化に果たした社会的な役割には大きなものがありました。全頭検査がムダというのならその全頭検査に要する費用の1/10あるいは1/100でも広報活動につぎ込んでどのようにムダなのか国民的理解が得られるまできちんと説明すべきではないでしょうか。

科学原理主義者よ、まず説明責任を果たせ!

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健康食品業界では、健康食品を優良に見せる手段として西洋医学を批判することがあります。そのようなときに、「対症療法」(よく誤まって「対処療法」と記されることもあります)という言葉が便利に利用されています。「西洋医学は対症療法に陥っているのではないか!」などとよく批判されることがあります。当たっている面もあるのですが、そうとも言えない面もあります。

例えば、風邪薬などが対症療法の典型といわれています。風邪薬は、発熱や鼻水など風邪の不快な症状を一時的に抑えているだけで、原因であるウィルスを殺しているわけではありません。風邪が治るのは、人の自然治癒力によるものです。すなわち、白血球がウイルスを退治することによって治っているのです。風邪を引いたときに発熱するのは、ウィルスが発熱させているのではなく、免疫力を上げるために人間の側が体温を上昇させているのです。したがって、解熱剤を服用すると体温の上昇が抑制され、体は楽になりますが、免疫力は上がらないので回復に却って時間がかかることもあるといわれています。

なお、異常な高熱が長く続いた場合は、脳や神経に悪影響を与えることもありますので、解熱剤が必要な場合もありますから安易な自己判断は避けましょう。

なぜ、いろいろと批判の多い対症療法が必要になるかというと「原因療法」が確立できていないからです。風邪の場合、ウィルスを退治するワクチン療法が原因療法となりますが、頻繁にウィルスが変異するために、なかなか真に有効なワクチンを開発できていません。

有効な原因療法が確立されていれば、原因療法を行うに越したことはありませんが、そうでない場合にはやはり対症療法も必要ということになります。発熱している場合、熱が下がれば体は楽になりますし、鼻水や鼻づまりを抑えることができれば、仕事の能率低下を防ぐことが出来ます。対症療法もQOL(Quality Of Life = 生活の質)の改善には大いに役立っているのです。

健康食品は、日頃から免疫力を高い状態に保ち風邪に罹り難い体質を作るなど、体質の改善に役立つことが期待されてはいますが、必要に応じて上手に対症療法も取り入れるのが賢い利用法だと思います。

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中国製の毒入りギョーザ事件が報道されて以来、「食の安全と安心」という言葉をよく見かけるようになりました。「安全」と「安心」がセットで用いられことが多いので、ほぼ同義のように使われることもあるようですが、この二つは似て非なるものであることを今回はお話したいと思います。

「安全」とは、科学的裏づけに基づいて害のない状態です。一方、「安心」は、人によって受け取り方の異なる実に主観的な心の状態を表しています。例えば、ある農作物に基準値以下の農薬が検出されたという場合、科学的には「安全」な食材です。しかし、検出されたということだけで不安に思って食べない人もいれば、基準値以下だからと「安心」して食べる人もいることでしょう。

この「安心」という概念は実に主観的でやっかいなものです。例えば、遺伝子組み換え食品は、様々な安全性試験を経て科学的には「安全」とされています。すでに長年流通していますが、これまでに一度も健康危害の報告はありません。しかし、多くの国民は「安心」できず遺伝子組換え食品を含む可能性のある食品には「遺伝子組換え」とか「遺伝子組換え不分別」の表示をすることが日本では義務化されています(「遺伝子組換え食品に関する表示について」)

なお、遺伝子組換え食品を含まない食品に「遺伝子組換えでない 」という表示をすることは義務表示ではなく、任意表示です。

このような表示は、「国民の知る権利」を満たすという意義は確かにありますが、一方では表示をすることによって、あたかも「遺伝子組み換え食品は健康危害を与える可能性があるから避けましょう」という誤まったメッセージを発信しているようにも思えます。そして、遺伝子組み換え食品であるにも関わらず「遺伝子組換えでない」と偽装表示することによって不当に利益を得ようとする悪徳業者を生み出すことにもつながっているのではないかと危惧します。

「安全」と「安心」が乖離してしまったのは、科学者の傲慢さや説明不足、センセーショナリズムに走るマスコミなど多層的な原因によって消費者に不信感を与えたからではないかと思いますが、消費者の側も勉強不足ではないかと言われるとあながち否定できない面もあるように思います。「安全」という言葉がそのまま「安心」として実感できるような成熟した社会でありたいものです。

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